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北海道の地名~その12(最終回)~

北海道アイヌ語由来の地名

最終回は 難読および珍名の地名

◎大麻(おおあさ) 江別市
アイヌ語は不明
明治26年入植者が麻を栽培したことから同39年江別村大曲麻畑林地と名付けられ 昭和10年に大麻となったようだ
高度成長時代に札幌市のベッドタウンとしてこの場所に団地「大麻団地」が出来た
大麻(たいま)という地名ではない


◎老者舞(おじゃまっぽ) 釧路町
アイヌ語で オイチャンオマプ
意味は 川尻に・鮭鱒産卵場・ある・もの(川)
形だけからだとこうも聞こえるが 訛った形らしいので うっかり解がつけられない
踊が好きなおじゃま虫の爺さんみたいな名前だ


◎舌辛(したから) 阿寒町
アイヌ語で シタカラ 意味は 犬の子を生みたる所
      シタッカラ 意味は ダケカンバ・を採る
韓国製で「辛ラーメン」という名のインスタントラーメンがある
だだの激辛で舌がしびれる したから(=だから)どうなのさ


◎知人(しりと) 釧路市
アイヌ語でシリエトウ シレトウ
意味は 血・の鼻=岬
浜中町史は同説を採り 山が海に突き出した岬をさしていると書いている
知人(ちじん)とは読まないようだ


◎白人(ちろっと) 幕別町
アイヌ語で チリオト チロト 意味は鳥・多い・沼
      チリオット チロット 意味は鳥・多くいる・沼
現在は 沼は確認できないそうだ
普通は白人(はくじん)と読むね


◎出足平(でたるひら) 余市町
アイヌ語で レタラピラ
意味は 白い崖
道ばたの山崖は目の覚めるような白岩の壁であるそうだ
偏平足の足みたいな名前でないかい?

余市町は宇宙飛行士毛利衛さんの出身地 道の駅は宇宙記念館になっている

スペースアップルよいち(余市町)
(余市道の駅「スペースアップルよいち」)


◎発足(はったり) 共和町
アイヌ語で カムイハッタラ
意味は 神の・淵
ここに昔神霊が住むという言い伝えがある
昔鮭がこの淵に群集し 熊が来てこれを食べたため
この部落はハッタリの好きな人が多いかも
隣の泊村は北海道唯一の原子力発電所があるところ

共和町1
(共和町のカントリーサイン)


◎米飯(ぺーぱん) 旭川市 川の名
アイヌ語で ペパン 意味は 飲水? パンは飲むという意味
      ペパンペツ 意味は 水・あまい・川
昨年豪雨でこの川の一部が氾濫した
つい米飯(べいはん)と読まさる 
読まさるは これも北海道の方言


◎遊楽部(ゆうらっぷ) 八雲町
アイヌ語で ユラブ 
意味は 温泉が・下がる
楽しそうな部活動みたいな名前だ


※ 参考資料
北海道アイヌ政策推進局アイヌ政策課
「アイヌ語地名リスト」



北海道の地名~その11~

北海道アイヌ語由来の地名 第11弾

今回は「歌」の付く地名を紹介


◎歌越(うたこし) 遠別町

アイヌ語で オタクシペツ
意味は 砂越える川 (砂浜・を通っている・川)
遠別町は留萌管内北部の町 
上川管内の美深町と並び 日本の稲作の北限地

遠別町道の駅とキャラクター1

(遠別町道の駅とマスコットキャラクター「モモちん」)


◎歌志内(うたしない) 歌志内市

アイヌ語で オタウシナイ
意味は 砂浜・ついている・川
市内を流れるペンケウタシナイ川の音を採ったものと言われる
母音が二つ続くので 一つを略してオタシナイと呼ばれ 
また和人の癖でオがウに訛ってウタシナイになったのではないかとの説がある

歌志内市はかっては炭鉱で栄えた都市 
ピーク時(1948年)に人口が4万6千人
その後石炭産業の衰退で現在の人口は3千人台 
日本一人口の少ない市となった

歌志内市役所1
(歌志内市役所)


◎歌棄(うたすつ) 寿都(すっつ)町

アイヌ語でオタスツ
意味は 砂浜・の根元
これから岩礁地帯になろうとする砂浜の端の所

寿都町は漁業の町 
洞爺湖温泉街の有名なお土産「わかさいも」の発祥地はこの寿都町らしい
春から夏にかけては「だし風」と呼ばれる噴火湾方面からの強風が吹く日が多く 最大瞬間風速記録49.8m/sは北海道の記録となっている

カントリーサイン寿都町1
(寿都町カントリーサイン)


◎歌内(うたない) 中川町

アイム語で ウツナイ
意味は 肋骨・川
ウツナイ→宇戸内→歌内 
宇戸内川という川があり 背骨に対する肋骨のように本流に対して直角に近く流れ込む川という意味らしい

中川町は明治期よりアンモナイトの化石が発掘され 「化石の里」として町おこしを行っている

中川町1
(中川町カントリーサイン)


◎歌登(うたのぼり)  枝幸(えさし)町

アイヌ語で オタヌプリ
意味は砂・山(すり鉢型の・山) 昔の砦だったところらしい

歌登町は2006(平成18)年の平成の大合併で枝幸町になった
枝幸町は毛ガニ籠漁日本一の町

歌登町1-1
(今は無き 歌登町役場とカントリーサイン)

枝幸町1
(枝幸町カントリーサイン)


◎歌別(うたべつ) えりも町

アイヌ語でオタペツ
意味は砂・川 この辺では珍しい少し広い砂利浜の中を流れる川

えりも町は「襟裳岬」と「風の館」で町おこし 以前に紹介したので省略

えりも町
(えりも町カントリーサイン)


◎文庫歌(ぶんがた) 小樽市

小樽市塩谷海岸に「文庫歌」というバス停がある
読み方は「ぶんがた」 この地名については資料が少ない
近くの広域農道に 1990年に造られたこの名が付いているトンネルもあるようだ 風流な名である

アイヌ語で ブンカルオタ
意味はカズラの絡まる砂浜 との説があるようだ

小樽市1
(小樽市カントリーサイン)

今回はここまで


*参考資料
北海道アイヌ政策推進局アイヌ政策課
「アイヌ語地名リスト」



北海道の地名 ~その10~

北海道アイヌ語由来の地名 第10弾

ボクはもう「愛だの恋だの」を語る年齢ではないのだが

今回は 
「愛」・「恋」などの付く地名を紹介

◎愛牛(あいうし) 浦幌町

北海道の地名~その3~「牛」特集で紹介したが 再度紹介
アイヌ語で「アイウシニウシイ」 
意味は センの木・群生する・所
名前からして「愛くるしい牛」が沢山いたのか

1906(明治39)年までは「愛牛」という村があったようだ
浦幌町は肉牛の生産と畑作が盛んな町

この町の鳥は「アオサギ」なので 
カントリーサインの鳥は「アオサギ」か?

    浦幌町
    (浦幌町カントリーサイン)


◎愛冠(あいかっぷ) 足寄町

アイヌ語で「アイカブ」
意味 ローマ字表記でaykapは地名の場合は大崖のことで 
「矢を放ったが届かなかった」という昔話が残るそうだ

足寄町は 「らわんぶき」の生産で有名
「らわんぶき」で「チャンバラごっこ」が出来そうだ
「らわんぶき」がまさしく「らわん武器」だ

カントリーサインのも「らわんぶき」のデザイン
足が「らわんぶき」をかついで歩いている 器用な足だ

    足寄町
    (足寄町カントリーサイン)


愛冠(あいかっぷ) 厚岸町
アイヌ語で「アイカブ」 で足寄町の愛冠と同じ意味

厚岸町は漁業の町で カキの産地
道の駅では炭焼きで海の幸が食べられる

厚岸クルメパーク1
(道の駅 厚岸グルメパーク)


◎愛別(あいべつ) 愛別町

アイヌ語で「アイペツ」
意味は矢・川
アイヌが矢を流したため
「水の流れが矢のように速い」だとか
「昔十勝のアイヌの酋長が矢に当たって転落し 矢を流した川」だとか種々の伝説が生じているようだ

愛別は北海道有数の「きのこの里」 きのこの生産地

別れなければならない愛も あるかもしれない
しかし愛別では やめた方が良い

    愛別町
     (愛別町カントリーサイン)


◎桂恋(かつらこい) 釧路市

アイヌ語で「カチロコイ」「カツラコイ」
意味はよくわかっていない
カチロコイとさえずる鳥がいたため 昔カツラコイ・チリという鳥が多くいたためという

釧路市米町公園に石川啄木 高浜虚子の句碑が建っていた

啄木・虚子の碑1
(釧路市米町公園内の句碑 3年前に訪れた時の写真)


◎母恋(ぼこい) 室蘭市の岬名

アイヌ語で「ポクオイ」 「ポコイ」
意味と由来などは不明

「母恋(ははこい)しぐれ」とか 演歌の題名に使えそうだ

室蘭市はアイヌ語で「モ・ルエラニ」
意味は小さな・下り路に由来 明治期の呼称は「モルラン」

鉄の街として栄え 工場群のライトアップは観光客に人気らしい
また観光船による「イルカウォッチング」も人気

    室蘭市
    (室蘭市カントリーサイン)


最後におまけ
◎しらぬか恋問館 白糠町

地名ではないが [恋」の付く「道の駅」
太平洋を一望できる恋問海岸の傍にある「道の駅」

しらぬか恋問館1
(道の駅「しらぬか恋問館」)

店名の「恋問」から特産の「柳ダコ」と九州の「スルメイカ」が恋問海岸で恋に落ちる物語をイメージした グッズがあるらしい
その名は「タコ君とイカさんの恋物語」

面白いものが売っているらしい
・「恋恋ギョーザ」(ギョーザの名前)
・形状記憶昆布「恋結び(えんむすび)」
 これは白糠昆布で見た目では分からない乾燥昆布
 水に入れると「祝」「寿」「大吉」の文字になるという

たまたま 以前にもらった昆布細工が家にあった
これは利尻富士町の方が作った 「花」と「ハート」と「魚」の昆布細工

昆布細工1
(利尻昆布細工)

水に入れて形が出来るものではなく 初めから形が出来上がっているものだが
昆布を細く切って組み合わせており これもなかなかの出来だ
出汁に使って そのまま食べられるとのこと

道の駅「しらぬか恋問館」へも 今度行ったら じっくり見てこよう


*参考資料
北海道アイヌ政策推進局アイヌ政策課
「アイヌ語地名リスト」


北海道の地名~その9~

北海道アイヌ語由来の地名 第9弾

今回は 「魚類」「水生動物類」「貝類」「海藻類」「海獣類」 など
これらに類する地名

魚類
魚の付く地名

◎小糸魚(こいとい) 苫小牧市

アイヌ語でコイトウイエイ
意味は波・崩す・所 
海岸で土地が低く時化のために侵食され 土地が崩れたため現在は糸井に改称

苫小牧市は水と木材資源に恵まれ製紙業を中心として栄え 港湾を抱え札幌都市圏に近く新千歳空港にも隣接している利便性から北海道工業地域を代表する工業都市
ホッキ貝の漁獲量が日本一

アイスホッケーの盛んな所で カントリーサインもこれだ

   苫小牧市1
   (苫小牧市のカントリーサイン)


◎糸魚沢(いといざわ) 厚岸町

アイヌ語でチライカリペツ
意味は糸魚(イトウ)を獲る川

厚岸町はアイヌ語で「アッケウシイ」から転じている
意味はアイヌの衣服(アットウシ)の原料となるオヒョウニレの川を剥いだことに由来するもので
オヒョウニレの皮・剥ぐ・いつもする・所 

北海道ではカキの産地として知られている


ホッケの付く地名

◎蘭法華(らんぼっけ) 登別市の岬名

アイヌ語でランポツケ
意味は坂・の下・の所
登別川の川下からすぐ西側の丘陵の富浦側は崖のような斜面で そこに電光形の急坂が付いて幕末の記録では難所とされていた

登別市は前号で紹介済み


◎椴法華(とどほっけ) 函館市

アイヌ語でトウボクケ
意味は山の走り根・の下・の所
椴法華は恵山の山裾が高い岬になって突き出している所の西側に位置する

もともとは椴法華村だが 合併により函館市となり
今は無き当時のカントリーサイン
ホッケが泳いでいた

   椴法華村1
   (合併前の椴法華村のカントリーサイン)


水生動物類

エビのこじつけ地名

◎恵比島(えびしま) 沼田町

アイヌ語でエピシオマブ
意味は頭(水源)が・浜(の方)・に入っている・もの(川)
諸地に同名があるがその水源から向こうに越えて海辺に行ける川で 交通路になっていたところが多い らしい
ここのピシはおそらく留萌の方を指していたのだろう

沼田町恵比島には
1999(平成11)年にNHK連続ドラマ「すずらん」で無人駅を古材で覆いドラマのために昭和初期の駅舎を再現し「明日萌(あしもい)駅」としてロケに使われた「恵比島駅」がある

明日萌駅
(恵比島駅 ロケの明日萌駅の看板をそのまま掲げている)

沼田町はホタルの里として町おこしをしている

   沼田町1
   (沼田町のカントリーサイン)


貝類

◎貝取澗(かいとりま) せたな町

アイヌ語でカイエトウル
意味は折岩の間岸壁が折れている間

この地区では温泉熱を利用してアワビの稚貝を生産している 
毎年アワビの稚貝を買いに行き 当市の前浜に放流していた

貝取澗はもともとは大成町であったが平成17年合併によりせたな町となった
大成町には親子熊岩という観光名所があり 
現在のカントリーサインのデザインにも利用されている

大成・せたな町
(当時の大成町のカントリーサインと 現在のせたな町のカントリーサイン)


海藻類

◎志海苔(しのり) 函館市

アイヌ語でウカラシララ
意味は互いに重なり合う・岩 重い岩
ウカラとシララが分かれて二つの地名になり シララが訛ってシノリになった

箱館はアイヌ語でハクチャシ 意味は浅い・砦
明治2年まで箱館 元来の箱館は函館山の北斜面で入江(今の港)に面した土地の名称で室町時代に河野加賀守がここに築いた館が箱に似ていたので箱館と呼ばれるようになったとのこと

函館の観光地はたくさんあるが やはりこれなのか
函館ハリストス正教会 通称「ガンガン寺」

   函館市1
   (函館市のカントリーサイン)


◎昆布(こんぶ) 蘭越町

アイヌ語でコンポヌプリ
昆布の(?)・山 
昆布もアイヌ語でコンブと言うようだ
太古に津波があった時 山上に昆布が沢山あったためという

蘭越はアイヌ語でランコウシ 意味は桂の木の多い所
ランコウシが訛って付いた地名らしい

ニセコ連峰は「ニセコ積丹小樽海岸国定公園」に指定されており 
尻別川は清流日本一に認定されたこともある
この川はサケやサクラマスが上る川

地名の昆布が付く「昆布温泉」がある

   蘭越町1
   (蘭越町のカントリーサイン)


◎昆布盛(こんぶもり) 根室市

アイヌ語でコンプモイ
意味は昆布・湾

根室本線(花咲線)に根室市昆布盛に無人駅昆布盛駅があるようだ

根室はアイヌ語でニムオロ 意味は木の茂るところ
「子モロ」(子はネの変体仮名)「根諸」などと書き 河口に流木が寄り集まる小川からとられたという

根室市は花咲ガニのまち

   根室市1
   (根室市のカントリーサイン)


◎昆布森(こんぶもり) 釧路市

アイヌ語でコンプモイ
意味は昆布の入り江
狭い入り江だが 昆布が沢山あったため

釧路市はアイヌ語では諸説あり
クシル 越える道 通る道 斜里領根室領等へアイヌが往来していた
クスリ 薬の意 川上に数か所温泉があり 薬水が流れていた
チクシル 我ら・通る・道 網走との往来道の名
クッチャロ のど口 沼水の流れ出す口 (クッチャロ湖が近くにある)
クシペツ 通り抜ける・川
クッシリ 川向こうの・山

釧路市にはアイヌ関連の史跡・有形・無形文化財は多くある
阿寒湖のある阿寒町は現在は釧路市に合併

   釧路市
   (釧路市のカントリーサイン)


海獣類

上の◎椴法華(とどほっけ) 函館市 も海獣とホッケの混合名

◎楽古(らっこ) 広尾町の川名

アイヌ語でラツコ
意味は昔ここへラッコが流れ寄ったため 
ラッコはアイヌ語でもラッコ
珍しい海獣が流れ着いたので これが話に聞くラッコだろうといってこの名になったのかもしれない

広尾はアイヌ語で「ピロロ」 蔭になった所
「ピ・オロ」 石のあるところ 「「ピルイ・ペツ」 砥石の川
「ピラ・オロ」 崖の所 など諸説あるようだ

広尾町は
サンタの故郷であるノルウェーから 日本で唯一サンタランドとして認定されいる
高台にある大丸山森林公園はそのシンボルスポットで「サンタの森」や「サンタの部屋」などがあり 1年中クリスマス気分を
楽しめるイベントが催されている

   広尾町1
   (広尾町のカントリーサイン)


◎大椴(おおとど) 小平町

アイヌ語でポロトトコ
意味は大きい・トトコ
大椴子(オオトドコ)を下略した半訳地名 
トトコについてはトウトウク 岬・出っ張っている トトコ 上に沼ある
トウ・エトコ(山・端)など諸説あるようだ

小平町は
アイヌ語でオピラウシペツ
意味は 川尻に・崖・ある・川
小平蘂川の川尻の所にインガルシ(眺める・いつもする・所)という山が突き出していて その下が崖になっているのでこの名が付いた

小平町の国指定重要文化財「旧花田家番屋」(ニシン番屋)には道の駅とも連動し多くの観光客が訪れている
カントリーサインのデザインにもなってている

   小平町1
   (小平町のカントリーサイン)

最後は海の漁 川の漁

◎漁(いざり) 恵庭市

アイヌ語でイチヤニ
意味はその鮭産卵場
昔鮭の好漁場であった

*イカ釣船などの集魚灯の明かりを「漁火(いさりび)」という

恵庭はアイヌ語で「エエンイワ」 意味は頭が・尖っている・山 「鋭山」
この山は休火山で尖峰争立する様により名付けられた

「ガーデニングのまち」として知られ 花のまちづくりが盛ん 道の駅名も「花ろーどえにわ」
また読書のまち 図書館活動も活発だ

恵庭市新旧
(恵庭市の新旧カントリーサイン 1年前にデザインを変更した)


おまけ

その他の魚類・水生動物類・貝類・海藻類・海獣などデザインのカントリーサイン
結構あるものだ

その他の水生動物1-1

その他の水生動物2-1

その他の水生動物3-1
(カントリーサインの写真は2003年以降に撮ったもの 南茅部町は函館市に吸収合併) 

*参考
北海道アイヌ政策推進局アイヌ政策課
「アイヌ語地名リスト」


北海道の地名~その8~

北海道アイヌ語由来の地名 第8弾

今回は 動物の「鳥」編

色々な「鳥」

◎鴻之舞(こうのまい) 紋別市

鴻はヒシクイ オオトリ オオハクチョウ

鴻之舞はアイヌ語でクオマイ
意味は 仕掛け弓・ある・所
明治28年の図には 鴻之舞金山のかたわらを流れている川に「クオノマイ」とあるという
クマの出没する所だという

鴻之舞金山は1915(大正4)年に鉱床が発見され 
2年後に住友(のちの住友金属鉱山)が経営権を得て 1973(昭和48)年まで操業 
佐渡金山 菱刈金山(鹿児島県)に次いで第三位の産金の実績があった

紋別市は流氷観光でまちおこし
流氷砕氷船「がりんこ号」は「ネジを回すと前に進む」というアルキメデスの原理を利用した「アルキメデス・スクリュー」と呼ばれる螺旋型のドリルを船体前部に装備し 流氷域を航行

カントリーサインのデザインは「がりんこ号」と特産品の「カニ」

紋別市カントリーサイン
(紋別市カントリーサイン)


◎鳥通(とりとおし) 釧路町

アイヌ語でトウリトウイエウシイ
意味は 橑(タルキ)を斫(キ)る所 舟の棹・を切る・いつもする・所
舟行のよく行われた所で 棹に都合のいい木が生えていたところが地名となったものらしい

釧路町には難読地名が多い

来止臥(きとうし) 去来牛(さるきうし) 賤夫向(せきねっぷ) 仙鳳趾(せんぽうし)
初無敵(そむてき) 地方学(ちっぽまない) 入境学(にこまない) 重蘭窮(ちぷらんけうし)
冬窓床(ぶいま) 又飯時(またいとき) 分遺瀬(わかちゃらせ)
まだあるが キリが無い ほどんどアイヌ語が由来だ


◎鷲別(わしべつ) 登別市

アイヌ語でハシペツ チウアシペツ
意味は 紫・川  波・立つ・川
この川尻でがけに流木が寄るためという

登別市はご存知のとおり温泉の街
地獄谷は有名 やっぱりカントリーサインもこれでした

登別市カントリーサイン
(登別市カントリーサイン)

悪いことしたら鬼に怒られ 地獄に落とされる


◎鵜苫(うとま) 様似町

アイヌ語でウトウマムペツ  
意味は 抱き合う川 合流
ウトアンベツ山と幌別山が並び合うため
幌別の古川と合流していたため(今でも両川の間に古川跡が残っている)

様似町全域がアポイ岳ジオパークとしてユネスコの世界ジオパークに認定されている
基幹産業は漁業 中でもコンブの産地 他に稲作・酪農・馬産
アイヌ古式舞踊(様似民族文化保存会)は 重要無形文化財として登録されている


◎鴛泊(おしどまり) 利尻富士町

鴛はオシドリ

鴛泊(おしどまり)はアイヌ語でウシトマリ
意味は 入り江の・泊地
利尻島北部の舟着場の地名
1834(天保5)年の測量図では ちょうどそこにウシトマリと書かれていた

利尻富士町の南部には鬼脇(おにわき)という地名の集落がある
「鬼」は動物ではないが 怖い名でこの「鬼」の付く地名が
この他
小平町の鬼鹿(おにしか) 猿払村の鬼志別(おにしべつ)の2ヶ所
ある

また
江戸時代より松前藩がリシリイ場所が開かれ 1669(寛文9)年松前藩の交易船が寄港した際には300人ほどのアイヌが居住していたようである
1808(文化4)年にはロシアによる利尻島襲撃事件が起こり 幕府の天敵となった
このように島を含む北海道は絶えずロシアに狙われていたようだ


◎鶴居(つるい) 鶴居村

アイヌ語地名は不明だが もともとアイヌ語地名は無いのかも
1937(昭和12)年舌辛(したから)村から分村

天然記念物の「丹頂鶴」の名をとって鶴居村としたようだ
タンチョウはこの村のシンボルとなっており

カントリーサインもタンチョウのつがいのデザイン

鶴居村カントリーサイン
(鶴居村カントリーサイン)

鶴居村農業従事者一人当たりの平均年収額は全国一位
ここでは 一世帯当たりの敷地面を200坪前後にした空間が整備され本州からの移住促進を展開し 特に富裕層が移住してきている


◎鷹栖(たかす) 鷹栖町

アイヌ語でチカプンイ チカプニ
意味は 鳥・いる・所
旭川市の西隣の町 アイヌ語発音に似た近文山はその町内である
鷹栖町史では「近文コタンのアイヌたちは嵐山一帯を指してチカツプニ(大きな鳥の住むところ)と呼んでいたので これを音訳して近文という文字をあて 意訳して鷹栖としたという」 と書いているとのこと

上川の米どころで また「オオカミの桃」というトマトジュースを生産し
カントリーサインには大雪山と この特産品が描かれている

ご当地キャラクターは「あったかすくん」
鷹がトマトジュースを背負っている

鷹栖町キャラクターとカントリーサイン1
(萌樹工房製作 「あったかすくん」の知育パズルと 鷹栖町カントリーサイン)


◎鷹泊(たかどまり) 深川市

アイヌ語は不明
市街の少し下の対岸に鷹泊岩と言われている巨岩があり そこへ鷹が来てとまるのでこの名が付いたといわれている
なお北海道駅名の起源昭和29年版にはチカプオツがその名のもとではないかとの説を書いている 

深川市は空知平野の米どころ
旭川市にアイヌの集落があった神居古潭(カムイコタン)という地名があり この深川市と隣接している

今回は アイヌ語由来の北海道の地名 「鳥」編でした

おまけ
他に道内で鳥のデザインを取り入れている自治体のカントリーサイン

カントリーサイン1-1

カントリーサイン2-1

カントリーサイン3-1

カントリーサイン4-1
(カントリーサインは2003~2004年に撮った写真を使用 15市町村が鳥のデザインを使っている)

次号に続く

*参考
北海道アイヌ政策推進部局アイヌ政策課
「アイヌ語地名リスト」


北海道の地名~その7~

北海道アイヌ語由来の地名 第7弾

これまで 動物「牛」「馬」「熊」「鹿」の付く地名を紹介
今回は 「猿」

「猿」

「猿」は北海道には生息していないが 何故か「猿」を当てた地名がある

◎猿払(さるふつ) 猿払村

アイヌ語でサラプツ 
ヨシ原の・川口の意味
ヨシ原の川の川口の所の名が 付近一帯の地名になったもの


◎猿骨(さるこつ) 猿払村

アイヌ語でサラエウコツ
ヨシ原(川)が・そこで・くっついている(合流している)の意味
猿骨川の川下は海岸にそって長く南流し 逆に南から海岸に沿って北流していた猿払川の川下と合流してから海に入っていた


猿払村はオホーツク海に面したホタテの村
計画的な稚貝放流と資源管理により驚異的なホタテの水揚げを誇り 道内で最も貧しいといわれた村は今ではホタテ御殿が建ち並ぶ有数の高所得自治体となっている

猿払村のカントリーサインはこれ

  猿払村

1939(昭和14)年12月ソ連船「インディギルガ号」が猿払村浜鬼志別沖合いで座礁 多数の死傷者を出したが 村民により多くの人命が救助され カントリーサインはこの事故の慰霊碑をデザイン化したもの
慰霊碑は猿払公園の前浜に設置されている

村のキャラクターは やはりこれが似合う

  さるっぷ1

ホタテは冠に使い金色に輝やき

まさにゴールドラッシュだ


◎猿別(さるべつ) 幕別町

アイヌ語でサラペツ
ヨシ原・川の意味
ヨシの生える湿地であった所から出た名であろうか


幕別町は帯広市のベッドタウン 道内では数少ない人口微増の町
てん菜 小麦 馬鈴薯 豆を中心とする畑作と畜産の町

1969(昭和41)年には忠類地区でナウマンゾウの化石が発見されている
また道内では盛んになった「パークゴルフ」の発祥の地でもある

カントリーサインにはこの「パークゴルフ」のデザインが利用されている

  幕別町

写真は合併前のカントリーサイン  
現在は忠類村と合併したため ナウマンゾウがゴルフパットを持っているデザインに変更された
(変更後の写真を撮り忘れていた)


◎猿留(さるる) (川の名) えりも町

アイヌ語でサラオロ サロルンウシ
湿沢のあるの意味 そのとおりの所らしい
鶴多き所の意味もあるが  
猿なのに鶴が多いとはいかに 「鶴留」の名の方が良かったのでは?

現在は「目黒」と名を変更されているようだ

えりも町の由来はアイヌ語で「エンルム」
「エンルム」は岬の意味

林野庁が1953(昭和28)年以降 えりも岬の治山事業を開始し 2001(平成13)年に緑化の取り組みがNHK「プロジェクトX~挑戦者たち~」で紹介された 
海を豊かにする取り組みだ 
この町の産業は 昆布 鮭 ウニなどの漁業

えりも岬はアイヌ語で「エルネオンルム」
吉田拓郎作曲 森進一の歌で「襟裳岬」がある
♬襟裳の春は何もない春です~ というフレーズがあり
当初町民は大変怒ったそうだが 大ヒットしてからは誇りにしているらしい

同名異曲で遠藤実作曲 島倉千代子の歌「襟裳岬」がある

1974(昭和49)年のNHK紅白歌合戦では 白組のトリで森進一 紅組の大トリで島倉千代子がそれぞれ「襟裳岬」を歌ったそうだ

参考に 
えりも町のカントリーサインは やはり「襟裳岬」

  えりも町

襟裳岬はアザラシの繁殖場所 親子のアザラシもいる

大変風の強い所で 風速25メートルの風体験などが出来る「風の館」が この岬の観光施設となっている

「猿」編はこれで終わり
更にまた 北海道の地名 「動物編」が次号に続く

*参考
北海道アイヌ政策推進局アイヌ政策課
「アイヌ語地名リスト」


北海道の地名~その6~

北海道アイヌ語由来の地名 第6弾

これまで北海道で連想する動物「牛」「馬」「熊」の付く地名を紹介した
今回は北海道に生息するその他の動物「鹿」を紹介

「鹿」  

最近はその数も増え 山から餌を求めて住宅地へ降りて来て
公園の草 畑に育つ農産物を食べ荒らしている
特に田んぼなども荒らすので 周囲に電気柵などを設置している 

ボクの住宅界隈にも 時々現れる

◎入鹿別(いりしかべつ) むかわ町

アイヌ語で「イルシカペツ」
怒る・川の意味
砂原の長い川で通行する人が怒ったためとされているが何を怒ったのか忘れられたとのこと

このむかわ町は シシャモのまち 今が旬
先日発生した胆振東部地震の震源地厚真町の隣町
また 最近同町穂別地区から全身骨格化石が発掘されたハドロサウルス科の恐竜は「むかわ竜」として有名になっている

カントリーサインにも既に恐竜らしきもののデザインが入っていた

鵡川カントリーサイン340

◎鬼鹿(おにしか) 小平(おびら)町

アイヌ語で「オニシカ」 
雲の上にある(?) 昔ここに雷が落ち雲とともに上がったため

まさに鬼が雷太鼓を叩いていた場所なのか?

小平町からも白亜紀後期アジアで繁栄した二足歩行の10mを越える草食恐竜「ハドロサウルス」の化石が発見されている

小平町はホタテ メロン 小平牛が特産品

◎鹿追(しかおい) 鹿追(しかおい)町

アイヌ語で「クテクウシイ」「クテクシ」
鹿捕り柵・ある・もの(川、所)
鹿を捕るために柵を作り鹿をそこに追い込んで仕掛け弓で捕る施設であった
鹿追はこれを訳して呼ばれた地名

この地名はアイヌ語の意味を忠実に表し アイヌの人々には喜ばれそうだ
カントリーサインも鹿のデザインだ

カントリーサイン鹿追340

鹿追そばも大変美味しい

◎鹿部(しかべ) 鹿部(しかべ)町

アイヌ語で「シケベ」
背負う・所  
おそらく舟から荷をここで背負って内陸に入った所だったのでこの名が付いたのだろう

町のホームページによると
アイヌ語で「シケルぺ」 キハダ(落葉高木)のあるところの意味から
一時期 野生の鷹の多さから「鷹待(たかまち)」と呼ばれ 鷹が幕府へ献上品とされた時期もあったとされている

この町は漁業が主要産業
「しかべ間歇泉公園」が観光名所である

鹿部町カントリーサイン340

このとおり 駒ケ岳を背に間歇泉を見ながら 鹿部温泉に浸かっている

前回の「馬」と「鹿」が出揃い ここで「馬鹿」になったが この「馬鹿」の語源・由来は サンスクリット語で「無知」や「名妄」を意味する「baka」「moha」の音写「莫迦(ばくか)」「募何(ぼか)」が転じたと言われ 「馬鹿」と書くのは当て字で また学者は色々な説を唱えているらしい(ウィキペディア他より)

この「馬鹿」の使われ方も面白い

「馬鹿を言うな」「馬鹿も休み休み言え」
「馬鹿馬鹿しい」
「馬鹿騒ぎ」「馬鹿笑い」
「馬鹿○○」 例:馬鹿暑い 馬鹿寒い 
「馬鹿みたことか」「馬鹿をみた」
「○○馬鹿」(○○オタクのこと)
「馬鹿正直」「正直者は馬鹿をみる」
「馬鹿受け」なんて言葉もある

いづれにしても「馬鹿」だから 誉め言葉には使われない

「馬」と「鹿」にすれば ありがた迷惑なことでしょう

今回は「鹿」の名の付く地名でした

*参考
北海道アイヌ政策推進局アイヌ政策課
「アイヌ語地名リスト」

この度 ブログのテンプレート(ページ画面)を変えてみました(PCのみ)
今までのテンプレート画面では 打ち込み作業中に誤作動が多々あるため 別のテンプレートを使用することにしました
しばらくはこの画面を使って様子をみます


プロフィール

KEARASHI

Author:KEARASHI
2013年10月リタイアをきっかけに、木彫・木工クラフト工房を開設しました。
木に新しい命を吹き込むという思いを込め、「萌樹工房」(もえぎこうぼう)と名付けています。
ブログでは、工房の様子や他の趣味等を載せていきます。

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