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方言玉手箱 その26 ~したら・したっけ~

駅前の魚屋でカレイを買い 
干して食べるために網籠に入れて物干し棹に吊り下げた

したら(したっけ)
にっくきカラスに 網を破られカレイを何枚か食べれてしまった

カンカイの寒干し1
(カラスの被害にあわないよう籠に網をかけた氷下魚(カンカイ)の寒干し)

電話が鳴ったので受話器を取った 
したら(したっけ) 「オレだ! 息子だ!」と言ったので
間髪入れずに「ウチに息子はいないんだけど!」と答えたら

相手はすぐ電話を切ったそうだ 

応対したのはウチのお多福 おっ家内よ!

「したら」は共通語で「そうしたら(そしたら)」「そうすると」の意味で北海道の方言
「したっけ」とも言っている

同じ意味で東北地方 山形・宮城県は勿論
千葉・茨城・栃木・埼玉県・新潟県でも使っているようだ

「だけれども」「そうしたら」「そうだとすると」などの意味で使っている

したっけ 仕事すっか」 は「そしたら 仕事をしようか」
「今日 海に夕陽を見に行ったのやー したっけやー・・・」  
「仕事間違えちゃったー したっけ 部長に怒られちゃった」 
このような使い方かな?

ボクが学生時代に札幌駅前通りでパチンコをして 帰ろうと店を出た
したっけ オヤジにばったり出くわしたことがあった

オヤジは転勤族 その時はオホーツクの紋別市にいて丁度出張で札幌に来た時だった
偶然にも程がある

一言二言交わして別れたが 
この時「したっけね」とは言えなかった

この「ばったり出くわし事件」はボクにとっては何とバツの悪かったことか

この「したっけね」は他の地方には無い北海道独特の方言
意味は「じゃあね」「またね」で親しみを込めた「さようなら」の意味だ

「明日また会おうね!したっけね!(バイバイ!)」・・・こんな感じ
手を振って別れるときの言葉でもあり

あるいは電話の最後に「したっけね」と言って切るときに多く使われる

しかし 「したっけね」は 
同じ意味で「したらね」と言っている方が多いかもしれない

愛情を込めた表現なので
「オレオレ詐欺」に対しては 
間違っても「したっけね(したらね)」と言って電話は切らない方が良い

「したっけね(したらね)」は親近感を持った相手に対する表現だからだ

オレオレ詐欺1-1
(オレオレ詐欺は最近はアポ電詐欺に変わりつつある 気を付けよう)

日清食品の創業者 安藤百福 仁子(まさこ)夫婦がモデルのNHK朝ドラ「まんぷく」が放映されているが
この日清食品で「したっけラーメン」という即席ラーメンを北海道で販売していたことがあるそうだ

1986(昭和61)年に醤油・みそ味などが販売されたらしいが 現在は販売されていない
お湯をかけ3分でゆで上がる袋入りインスタントラーメンだ

この時の謳い文句が
「いしかり はまなかブーラブラ あとからかけとりゃホーイホイ したっけくん
意味がよく分からないが・・・

また「はかたもんラーメン」という名のラーメンもあったようだが これは九州での販売か?

また 横道に逸れてしまった

今回はこの辺にしよう

「したらね」



方言玉手箱 その25 ~冬にぴったりの方言~

今冬は暴風雪警報がよく出るぞ

2日前からびっちり猛吹雪 
留萌市は全国ニュースでは相変わらず有名だ
自慢できるのは塩カズノコ生産量日本一と この吹雪だ

だがこの吹雪はお金にならない かえってお金がかかるのさ

今シーズンは吹雪でも風が強すぎ 雪もどこかへ飛ばされ これまで吹き溜まりはあまり無かったんだが
今回は違ったのさ

吹雪後の窓
(吹雪により窓についた雪で外がよく見えない 茶の間が暗い 朝7時の様子)

今朝も早く起き 雪かきだった 
2日分の雪がのっつり溜まった

というのは 昨日吹き溜まりの雪があるのに除雪車は来なかったからだ
朝起きるのはたいぎだが なんたかた起きて雪かきをしなくちゃならない
家の前に車も置けねくなるからだ 

だからたいぎなんて言ってられねーのさ
2日分の雪を家の前の駐車場と道路に沿ったところに積んだら 雪の山が15メートルほどの壁が出来たんだ

余談~
トランプ米大統領が不法移民を国内に入れないための壁を作ろうとしているが 民主党などに反対され予算が付かず なかなか実現しないが ウチではお金が無くても壁が完成したんだ・・・規模は小さいが

この雪の壁は除雪車のオペレーター(運転手)の配慮で始末してくれたから ほんの一時の壁だった
感謝!感謝!雨あられ!・・・でなくて 感謝!感謝!雪・雪・雪?なのさ 残されたら大変だった
~余談終わり

除雪車が入った後では道路わきに雪の塊がのっこり残っているから
その時間帯の前に雪かき終わらせて 除雪車を待っていなければならないんだ

除雪車が予定より早く来たら また寝坊なんかしたら あわくって起きて はっちゃこいて雪かきするんだ

今朝は特にしばれて 手なんかかじかんで 足もしゃっこく なったべさ
ほんと雪かきはゆるくないのさ

終わったらポリのたらい2つにお湯汲んで 足湯にしてあっためる(温める)のさ
足おっきい(大きい)から片足ずつ必要なんだ

道東の陸別町ではマイナス31度まで下がったとさ
今季最低気温だ

玄関フードの窓ガラスについた氷の結晶だよ

氷の結晶1

氷の結晶2

氷の結晶3
(しばれるね~ 
ガラスに口くっつけると ねっぱってとれなくなるぞ 無理すると唇の皮が剥がれ血だらけになるゾ)


ほとんど方言は理解できていると思うが 念のため意味を補足

びっちり 休み無くず~と
のっつり のっこり 多く 大量に
たいぎ 面倒くさい
なんたかた なんだかんだ どうしても 無理矢理 何としても 必ず
あわくって 泡食う 慌てて 慌て急ぐ あせる
はっちゃこく はっちゃきこく 張り切って 一生懸命
しばれる ひどく寒い 凍てつく 厳しく冷え込む
しゃっこい 冷たい
ゆるくない 大変だ きつい 楽でない


方言玉手箱 その24 ~はかいく~

今回は「はかいく」

「はかいく」の意味は 
捗る(はかどる) 順調に進む 能率が上がるなど

使い方は 
「今日の仕事はずいぶんはかいくので気分が良い」
「今日の雪かきは風が無く雪がファファで軽いからはかいった

仕事&雪かき(1)
(良い雰囲気の仕事がはかいく職場 & はかいく雪かき)

「このニシンの切り込みが美味しいからご飯がはかいく

漁師言葉になると
この「ニシンの切り込みうまぐて(美味しくて)めす(めし=ご飯)はがいぐど(すすむよ)」になる

漁師言葉はなんでも濁点が多く 「し」が「す」の発音になり 
相方は「そんだ そんだ」と相づちを打つことになる

逆に美味しくなければ「はかいかない」で
「このおがず まずぐで めす はがいがね~」になる

「今日は朝から段取りがいいから 工房の仕事はかいってはかいってずいぶん進んだ」

同じ朝からでも
「朝からそんなに酒 はかいってたらアル中になるべさ!」なら困ったもので 楽しい会話が弾む酒の席で 酒が「はかいく」ならまだ良い

ところで
この「はかいく」は 標準語(共通語)の「はかがいく」と同じ意味で
北海道方言は何故か「が」がとれている
道産子は気が短いから「が」を勝手に省略したのか

「はかがいく」は 
「捗が行く 果が行く 計が行く 量が行く」 などと書くらしい
意味は同じだ

「はかがいく」は大辞林など多くの辞典に載っているが 「はかいく」はほとんど載っていないようだ

「はか」は昔 米などの収穫予想量を言い 
そこから物の量や大きさを数値化する「計る・測る・量る」や
計画を立てるという意味の「図る」なども生まれたそうだ
(ネットの笑える国語辞典という辞典に載っていた)

「はかばかしい」 は「捗捗しい」と書くから予想以上にどんどん順調に進んでいるってことか
なるほどね! 

「はかばかしい」と「ばかばかしい」とは1字濁点が付くだけで全く違う言葉になる(横道にそれた)

計画(事業)の進み具合を進捗状況と言うのも 「捗がいく」からきているのかも
だから 進み具合が悪いのは「進捗」の言葉は使わない方がよいかもな

「消えた年金」「消された年金」問題 
その後の調査の進捗状況はどうなっているのかな
はかばかしくないのか?
もう「忘れられた年金問題」になったか

「はかない」は「はか」が「ない」だから「計る・測る・量るものがない」
つまり「何もない」ことになるから
「空しい(むなしい)」ってことか

はかなく 空しい人生は送りたくないものだ

昔若かった頃 
職場では上司がいない時ほど 仕事ははかいったものだ

・・・ということは
ボクのいない時も部下たちは随分はかいったのだろう

最後に
パソコンで先ほどから「はかいく」を変換しなくてもよいのに 
間違えて変換をすると「墓行く」と何度でも出ていた

墓に行くのは お盆で
まだ「墓にいく(入いる)」つもりはないのでせめて 

この「方言玉手箱」シリーズが終わるまでは
生かしてもらいたいものだ

まだ「はが(墓)いがね~よ」


方言玉手箱 その23 ~そだねーPART2~

大賞受賞です!

今年の世相を反映した言葉を選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞」に2月のブログ「方言玉手箱16~そだね~~」でも紹介した 北海道の方言「そだね~」が受賞した

カーリング女子日本代表 平昌オリンピックで銅メダルを獲得した「ロコ・ソラーレ(LS北見)」のチームが試合中に使っていた「そだね~」 
これが大流行

北海道の方言には大きく分け二つあるという

一つは東北地方の影響を受けた海岸方言(浜言葉) 
そして明治以降に全国から移住してきた者によって形成された内陸方言

海岸方言は早くから開けていた道南の函館・松前方面から日本海・オホーツク海・太平洋の海岸地域まで広がり
「ロコ・ソラーレ(LS北見)」の北見・常呂も海岸方言の残る地域

この「そだね~」の起源は「そんだね」で
「そんだね」に標準語が混ざった言葉だと解説する日本語学者がいるそうな

「そだね~」を方言だと思っていなかった道産子にとっては 
札幌など内陸都市部の言葉は全国の方言が混ざってきたため 標準語に近く日常的に使う言葉だった

道外でも「そだね~」を使うらしいが 

北海道弁は標準語と違いアクセントなどが違い
語尾のイントネーションが下がらず 
アクセントが頭に付きやすい特徴があるそうだ

北見工業大学の学内生協ではオリンピック後「そだね~Tシャツ」を販売しており 現在商標登録を申請中 
また受賞を記念し学生食堂では「モグモグタイム」で昼食を無料提供しているニュースも流れていた

帯広の菓子メーカー「六花亭」も商標登録を申請しているとか

そだね~1

ボクの田舎方面では 「そだね~」は主に女性が使い
男性は「そんだ」「んだ」とか「んだな」とか「んだべ」など 
どんどん汚い言葉を使っている

「そだね~」の肯定する言葉に対し 
否定的・疑問の言葉の 「そうだろうか?」「そうかい?」は
「そ~だべか?」「んだべか?」になるのは面白い

「ロコ・ソラーレ(LS北見)」の代表本橋麻里は
「大会中はポジティブな言葉だけを発するというルールで活動した 注目されて最初は戸惑ったけど みんな今は地方の言葉に誇りを持っている」
と喜びを語っていたのが印象的

北海道には「そだね~」の他
「なんも」「めんこい」「なして」など 
ほのぼのとした方言がいっぱいあるんだから

道産子は これからももっともっと
誇りを持って北海道弁を発信しなければダメでっしょ

NHK番組人気キャラクター 
5歳のチコちゃんに 「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
と叱られないようにしようっと!

そだね~!


*参考 
2018年5月18日 朝日新聞デジタル記事(浅野有美記者)
「そだねーの起源は東北弁? 北海道弁の専門家に聞くと・・・」



方言玉手箱 その22 ~あっぺこっぺ~

今回の北海道の方言は「あっぺこっぺ」

「あっぺこっぺ」の意味に一番「ぴったんこ」な表現は

「あんた! 何やってんの! その靴あっペこっぺだべさ」

つまり靴を右左反対に履いていたのを指摘したのだ
標準語では「あべこべ」か

「あべこべ」がどうして「あっぺこっぺ」になったのか
「そったらべっこ」とか「あったらべっこ」
また「あんなに」を「あったらに」「そんなに」を「そったらに」のように 北海道の人は つまり詰まる「っ」を使うのが大好きだ

もっとも北海道の方言の多くは東北地方から伝わってきたのだが

「あべこべ」は「反対」「ちぐはぐ」「ばらばら」の意味に使う言葉

「左右」を「右左」と書いても「あっぺこっぺ」か?

「第一の長靴事件」

親父が終戦直後に出張で札幌に行ったとき 
左右色違いの長靴(黒と赤だったらしい)を履いていたので
叔母が「その靴どうしたの」と尋ねたが

「これしか履くものが無いから」と答えたそうだ

色は違うが こんな具合か?

長靴2-1

物不足だったのか それとも買えなかったか はたまた無頓着だったのか

この事件は間違えて履いたわけではないが 
見る者からすれば「あっぺこっぺ」(ばらばら)なことなのだ

シャツを後ろ前逆に着ると これは正真正銘の「あっぺこっぺ」
手袋を左右逆に履くのも「あっぺこっぺ」 
(手袋を履く・・・と言うのも北海道弁か)

靴下は左右無いから「どっちこっち」言うべきでなく 
どっちに履いても 「ぴったんこ」なのだ

同じような意味の北海道弁で「びっこたっこ」という言葉があるが 
これは対のもののはずが 同じものではなくサイズが異なっていたり 色違いのものなど「ちぐはぐ」なことをいう

したがって親父の長靴の色違い事件は
「びっこたっこ」のほうが「ぴったしかんかん・ピンポーン」かも


佐賀に「あっぺこっぺ」という居酒屋があるらしい
「食べログ」に載っているが どんな店なのか
何かが「あべこべ」なのか 「あべこべ」というメニューがあるのか

経営者は北海道出身者かもしれない


これも靴にまつわる 「第二の長靴事件」

現職時代の防災訓練時のことだ
各官公庁と防災の日に港湾敷地で訓練があり 終了時に役割でボクが駆け足で隊列の前に出て 対策本部長に敬礼して訓練報告をしたのだが 
その際履いていた長靴が両方とも右足用だったのだ

ヤァ~ヤ 走り悪かったこと 途中でつまずいて転ぶかと思ったヨ
それと左足の親指の痛かったこと この上なし

想像してみて下さい 左足も右用の靴だよ
一度やってみな 親指痛いよ
 
それとなんと足が「いずい(違和感がある)」こと
また「あずましくない(心地悪い)」こと
更に「たいしたアンベわりがった(大変具合が悪かった)」

長靴3-1
(写真左は両方右用 右が両方左用の長靴 同じ長靴2足は無いので違う靴で代用)

この訓練時 
担当の女子職員がボクの履く長靴を用意してくれたのだが 
左右確認しないで現場へ持って行ったのだ 

サイズは合っていたが なんと両方が右足用

いざ出番で履いたら こりゃーいかん
もう職場に戻って取り替える時間は無し
仕方がないのでボクもポーカーフェイスでやり過ごした

両方右足用長靴で無事終了したのは誰も知らない
見た目では分からない
勿論配慮してくれた当の女子職員も知らない

これが「第二の長靴事件」の全容
犯人は分かっていたが 公にならなかった事件だ

しかしよく考えると これは「あっペこっぺ」事件ではないネ
右足は「ぴったんこ」で左足だけが変なのだから「あっぺこっぺ」の「こっぺ」だけだ

つまり「あっペこっぺ」とは「正規なことではないこと」だが 
この場合 なお且つ「対のものではない」から
これも方言では「びっこたっこ」の方が良いのかもしれない

「どっちもどっち」で「どっち」が「どっち」なのか分からなくなってきた

いま働いているボクの脳は 右なのか左なのか 
それとも前なのか後ろなのか 

バランスが崩れて 
精神が「あっぺこっぺ」か「びっこたっこ」で
単なる痴的老人「たくらんけ(馬鹿者)」になってしまったのではないか

非常に心配だ・・・

ウチのお多福も案じている



方言玉手箱 その21 ~ゆるくない~

今回は北海道の方言「ゆるくない」

「ゆるい」の反対は「きつい」だから
「ゆるくない」は「きつい」という意味になる


道産子(北海道出身者)が 当たり前によく使う言葉で「きつい」の他に「大変だ」「楽でない」という意味に使っている

代表的な使い方としては

「雪かきはゆるくない」 
「雪かきがゆるくないんだわ!」
「雪かきはゆるくないっしょ!」
「こんなに積もって雪かきゆるくないべさ!」


これに「たいぎ」が付いて
「雪かきがたいぎでゆるくないんだわ!」となると

「たいぎ」は「面倒くさい」の意味なので
「雪かきは面倒くさくて 大変なのさ!」ということになる

ゆるくない2
(昨年の冬の様子 こんなことになると もうゆるくない)

つい最近のこと
いつの間にかパジャマのズボンのゴムが伸び切ってゆるゆるになり 朝起きた時にはズボンがほとんど脱げ 足元で束になっていた
何とだらしない格好だこと

頼んで ゴムを新しいものと取り替えてもらった

つまり「ゆるい」ものを「ゆるくない(きつい)」ものに取り替えたことになるのだが


この場面では「ゆるくないものと取り替えてくれ」とは言わず
「もっときつくしてくれ」とか
「きついものと取り替えれくれ」と言うはず

この「ゆるくない」の意味とは全く違い

物理的な「きつさ」ではなく

肉体的・精神的に
「きつい」「つらい」「大変」「疲れる」「しんどい」の意味となる

例として
「あの高い山に登るのは ゆるくないんだわ!」

「もう冬支度しなければならないっしょ ゆるくないべさ!」

「時間ないのに やることいっぱいあってさ ゆるくないよ」

「あの人に頼まれてさ 断ることが出来なく ゆるくないさ」

「あの飲んべえ上司に付き合うのは ゆるくないことだ」

「何日も便秘してるから大変だ ゆるくないのさ」

「北海道には方言いっぱいあってさ 使い方を説明するのは ゆるくないね」

最後に
「色々な例文書かなくっちゃならず 頭悪いから ゆるくないんだよ!」

という具合だ

道産子で道外在住者の方なら懐かしいっしょ!
東北方面の方も解るべさ!

その他方面の方々には
北海道の方言の説明を受けても理解するのは 

ゆるくないっしょ!



方言玉手箱 その20 ~まかだあわね~

30年ほど前に 当地でのヒラメの陸上養殖を手掛けた

本来は海に戻す手のひらサイズのヒラメ(通称アオッパと呼ばれる)を春に陸上に設置した生簀で 餌を与えながら秋までに商品価値が出るサイズまでに育てるという試験事業だ

何とか2年間の試験で 事業化に目途が付き 引き続き漁業者自らが事業として取り組み 経営も順調に進んだ

ヒラメ1

ところが 数年後
輸入自由化の流れの中で 安い水産物が国内に入り込み 経営が厳しくなったことで 

ヒラメ養殖漁業者は「とってもまかだあわねから やめるわ」と言い この事業を諦めることになった

この「まかだあわね」はこの辺の漁師が頻繁に使う言葉で「採算が取れない」の意味だ

「まがだ」と濁ってしゃべる人が多く 「が」にアクセントがある これがミソだ

「間尺(ましゃく)に合わない」という言葉があるが 「間」や「尺」は建築用語で建物や家具の寸法 これは「寸法が合わない」の意味で これが「計算が合わない」に転じ「割に合わない」つまり「損得勘定すると割に合わない 努力に見合うだけの利益がない」「労多くして益少なし」の意味に使われるようになっている

この「間尺」が「まかだ」に変化し方言として使われるようになったのではないかと勝手に解釈

「間尺に合う」とは使われず 否定的な表現にしか使われないのと同じように「まかだあう」とは使われない言葉である

いまでは「ヒラメなんか獲っても安くてまがだあわねから タコ獲ったほうが儲かるんだわ」ということになっている

その2
萌樹工房ではご当地キャラクターグッズの一つにペン立てを作っている

留萌市の「KAZUMOちゃん」(写真左)は販売しているが 
苫前町「くまだとまお」(写真右)は非売品

kazumo&とまおのペン立て1

何故かといえば 「くまだとまお」のデザインは形・色彩とも複雑なので労が多すぎる
つまり「まがだあわね」から販売できない ということだ

「まがだあう」ためには3倍の値になる 
そしたら誰も買わねべさ

その3
今日 信用金庫から定期預金の利息の通知葉書がきた

利息が1年間でたったの2円 この2円の通知に52円の葉書代をかけている
信用金庫は「まがだあわねっしょ」 無駄なことしてるね

利息でなくて溜息ばかり出るわ
逆なら いんだけどね

その4
JR北海道が関係自治体に留萌本線を「バス転換路線」への提案をした
留萌本線の一部留萌~増毛間は既に廃線になり すぐ追い打ちをかけられている

つまり これも留萌本線を維持するにはJR北海道は「まがだあわね」からだ

北海道は「まがだあわね」路線だらけ
「まがだあわね」所には容赦ないってことだ

若者が少なく 高齢者だらけの田舎にお金をかけたって「まがだあわね」ってことになり ますます田舎は住み難くなるんだわ

田舎で一生懸命に頑張って 地域に貢献している者も多く 逆に「まがだあわね」って思っている者は多いゾ

ところで 安倍さん 安倍さん!
地方創生は その後 どうなっってるんだべか!

地方が創生する「あべ」でなくて「かべ」は高いんでないかい?

担当大臣って まだいるのかい?
サッパリ顔出さねから 誰だか分かんねよ 

ひょっとして 地方創生も「まがだあわね」から諦めたんだべか!


「方言玉手箱」が 最後は「世相談義」になってしまった


プロフィール

KEARASHI

Author:KEARASHI
2013年10月リタイアをきっかけに、木彫・木工クラフト工房を開設しました。
木に新しい命を吹き込むという思いを込め、「萌樹工房」(もえぎこうぼう)と名付けています。
ブログでは、工房の様子や他の趣味等を載せていきます。

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