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戦争のない世界を願う ~その2~

前回のブログ「戦争のない世界を願う」の中で「三船殉難事件」の文言を出していましたので、概略その説明をしてみます

昭和20年8月22日 終戦から一週間後樺太から引揚げる避難民を乗せた三船が小樽に向けて航行中 留萌沖で国籍不明の潜水艦の魚雷攻撃を受けて 多くの犠牲者を出した事件です

三船とは

小笠原丸(1,403t)
8月22日午前4時20分頃 増毛町別刈沖で潜水艦の攻撃を受け沈没
乗船人員702名 死者行方不明者641名 生存者61名

第二新興丸(2,500t)
8月22日午前5時30分頃 留萌沖で潜水艦の攻撃を受け大破したが自力で留萌港に入港
乗船人員3,600名 死者行方不明者400名 生存者3,200名

泰東丸(880t)
8月22日午前10時 小平町鬼鹿沖で潜水艦の攻撃を受け沈没
乗船人員780名 死者行方不明者667名 生存者113名

死者行方不明者が1,708名にもなったのは乗船していたのが引揚途中の老人・婦女子が多かったからで 留萌港にたどり着いた第二新興丸は 血と肉塊が甲板に散乱し 右舷のまくれた鉄板に挟まれた死体や 天井にぶら下がった死体などで目を覆いたくなるような悲惨な状況だったとのこと

この事件は 「国籍不明の潜水艦」による攻撃とされてきたのですが 以後旧ソ連の潜水艦であると推測されているようですが
ロシア政府は現在もなお公式にこの事実を認めていません

小平町鬼鹿海岸には「三船遭難慰霊の碑」

obira.jpg

留萌市には日本海を見渡せる位置に
「樺太引揚三船殉難者慰霊碑」

P8234854(1).jpg

増毛町には町営墓地に「小笠原丸殉難碑」が建てられ

Monument_to_Suffering_of_Ogasawara-maru(1).jpg


この悲惨な事件のあった22日には 留萌市・増毛町・小平町では 毎年犠牲者の冥福を祈る慰霊祭が行われています

img036(1).jpg

この新聞記事は留萌市のお寺で行われた遺族会開催56回目の慰霊祭で 一命をとりとめた避難者 また遺族の方々が参列した様子です

またこのお寺横の市営墓地内にも無縁仏としての慰霊碑が建立されています

無縁墓

この三船は稚内に立ち寄り この稚内港で下船した避難民は助かっているのですが この中に第二新興丸に乗船していた後の大相撲横綱大鵬の納谷幸喜がいたようです

またこの終戦(8月15日)の直前(8月9日)に対日参戦した旧ソ連は 樺太に侵攻した後 北海道留萌に上陸し 留萌と釧路を結んだ北側を占領する計画でしたが 当時のアメリカ大統領トルーマンがこの作戦を拒絶したため 北海道は南北分断を回避できたのです

もし今の朝鮮半島と同じ状況となっていたらと思うと ぞ~とするのですが

あらためて 戦争の無意味さと恐ろしさを感ずるところです










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Comment

前回の「三船殉難事件」もさらっと読みましたが、今回のブログにて詳細を知ることが出来ました。そして、敗戦後の8月22日に起きていたことも・・・あきれるほどの馬齢を重ねても知らないことの多さに今更ながら恥じていますが、遅くても知ったことの意味は大きいと、改めてKEARASHIさんに教えていただきありがたく思っています。
小平町に慰霊の碑があるのですね。近く行く予定になっているので、手を合わせたいと思います。

Re: タイトルなし

三船殉難事件で母を亡くした永谷保彦氏(88歳札幌市在住)は映画会社に勤めていた関係で、私財を投じこの事件をアニメ映画化し全国で放映、後に遺族会を結成し自ら会長に就任し毎年留萌市で慰霊祭を開催しています。今年は6年前に発病した脊髄の病気が悪化したうえ、末期がんが発見されたのですが無理を押し、最後のお参りになるかもと思いつつ慰霊祭に参列したのです。しかし21日の慰霊祭の3日後に帰らぬ人なったと報道されていました。
また、第二新興丸の生存者稲村氏(88歳札幌市在住)は、悲惨な事件を後世に伝えるのが自分の義務と思いつつ、体験を紙芝居にして小学校で児童に語り続けています。先日は増毛町の小学校にも来ていました。
生き残ることの辛さが心に残る紙芝居、そして何よりも戦争を二度と起こしてはならないというメッセージです。
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プロフィール

KEARASHI

Author:KEARASHI
2013年10月リタイアをきっかけに、木彫・木工クラフト工房を開設しました。
木に新しい命を吹き込むという思いを込め、「萌樹工房」(もえぎこうぼう)と名付けています。
ブログでは、工房の様子や他の趣味等を載せていきます。

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