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映画「母」

久しぶりの映画館での映画鑑賞でした

母

題名は「母」
三浦綾子原作で山田火砂子監督の作品

母というのは 小林多喜二の母(セキ)です

小林多喜二は1903年に東北の貧農の家に生まれ 親に楽をさせる為に苦学して小樽で銀行員になり 21歳で仕送りの出来る安定した生活を約束されていたのですが

貧農出身の彼はもともと権力・抑圧者への反抗心を持っていたので 反戦主義者が大量に逮捕された3・35事件を題材にした小説を書き 国家の横暴(特高警察の残虐性)を訴える決心をしたのです

このことが特高警察から恨みをかい
さらに 帝国軍隊を批判したことが不敬罪に問われ
「蟹工船」とともに発禁処分を受け 
銀行からは解雇処分を受けることになるのです

いわゆる治安維持法の乱用です 

1933年2月非合法組織の同志と会うために東京都内の路上にいたところを逮捕され
同日思想を変えることをあくまで拒否した彼は 特高警察の拷問によって虐殺された

まだ29歳の若さだった

彼の亡骸を見たものが この拷問がいかに残虐の限りを尽くしているかが克明に記録を残しているのですが
警察が発表した死因は心臓麻痺

母親は多喜二の身体に抱きすがり
「嗚呼 痛ましい・・・よくも人の大切な息子を こんななぶり殺しに出来たもんだ 
警察だからと言ってこんなことして いんだべか」

そして「それ もう一度立たねか みんなのためもう一度立たねか!」と
涙は慟哭となるのです

三浦綾子が「小説「母」を書いて」と題して次のように書いている

愛する息子が銀行をグビになったと知ったときの母セキの受けた衝撃は どんなに大きかったことであろう
すでに特高刑事が訪ねて来ていたこともあり 母親であるセキの嘆きは想像にあまりある

だが セキは多喜二の生き方を信頼していた
多喜二のすることに間違いがないと確信していた

母セキは 多喜二が少年の頃から小さな店を営んでいた
多喜二たち兄弟は 母親に今日一日の出来事を告げたくて 我先にと話すので 時に客の訪なう声を聴きもらした
そしてパンや飴が盗まれていることがあった 

そんな時セキは
「なんぼ腹が空いていたんだべか」
と心からなる同情の言葉を発した 

この母セキの貧しい者への愛が 多喜二をして 自分だけの生活に安住させなかったのであろう 

そしてついには命まで失ったのである と

監督の山田火砂子はこれまでもクリスチャン映画を三部作っており 二度と多喜二をつくらない国になってほしいとの願いで 多喜二とイエス・キリストの死を重ね合わせ 先立ってしまった息子を信じ続ける母親の姿を見事に描いた

このセキ役を演じた寺島しのぶの演技が また素晴らしい

原作者の三浦綾子と 監督の山田火砂子の意思を充分に汲み 
多喜二の母になりっきって演じた映画でした

久しぶりに涙しました


ところで 
いまどき「教育勅語」を朗唱させている所があるんですね
しかも幼稚園です

民主的教育ではなく 
大日本帝国憲法下での教育ですから
憲法違反の疑いがあるとのこと

憲法違反ですよ!

意味が良くわからない子どもにそんな教育をする所に
通わす親がいるんですね

もっと理解できないのは 「教育勅語」の朗唱
また「安保法制国会通過良かったね」などを聞いて

素晴らしい教育を実践していると感銘を受ける政治家等がいたことです








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Comment

三浦綾子『母』が寺島しのぶ主演で映画化されるとの広告は見ていましたが早速の鑑賞、よかったですね。涙なしでは見られなかったと思います。小説読んでも怒りと涙が出ましたもの。

ブログにお書きになっているように、昨今の世の中というか政治、とりわけ自民党の数の驕りのやりたい放題を見ると、戦前の治安維持法まがいの悪法を許したり、そして、気味の悪い大阪の某幼稚園の無垢な園児たちの運動会の画像は見るたびに反吐が出そうになり、きな臭さを感じてしまいます。

若さは失いつつありますが、周囲を見回す耳目は衰えさせてはいけないなあと密かに思うこの頃です。

Re: タイトルなし

安定政権といえども、横暴な政治になりつつあるように思えますね。
A夫人も右寄りの思想であるからこそ某幼稚園の名誉何とかになるのでしょう。
そう思われるのも至極当たり前のこと。
「戦争で国が亡びることはないが、間違った教育は国を亡ぼす」といった政治家がいます。
これはまともな政治家です。

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プロフィール

KEARASHI

Author:KEARASHI
2013年10月リタイアをきっかけに、木彫・木工クラフト工房を開設しました。
木に新しい命を吹き込むという思いを込め、「萌樹工房」(もえぎこうぼう)と名付けています。
ブログでは、工房の様子や他の趣味等を載せていきます。

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